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分子生物学用バッファー

 遺伝子工学の発展に伴い、数十年前までは極めて特別なものであった核酸を用いた実験も比較的容易に出来るようになってきました。しかし、自然界には核酸を分解する酵素が多く含まれるために、通常の実験で用いるような緩衝液では、目的の核酸を分解させてしまう危険性が潜んでいます。弊社が提供する緩衝液は、濾過滅菌とオートクレーブ処理をすることにより、核酸を分解する酵素(DNase、RNase)の検出されない緩衝液です。またこれらの緩衝液はストック溶液であり、使用時に混合もしくは希釈します。希釈する精製水も必要に応じオートクレーブしたものを使用することをお勧めします。

 MESA は RNA の検出やサイズ決定に、TAE、TBE、TPE はDNA の電気泳動に用いる緩衝液です。RNA の取り扱いは特に注意深く行い、希釈する精製水はオートクレーブしたものを使用します。また0.1%二炭酸ジエチルを添加してオートクレーブしたものはRNase を不活性化するといわれており、この精製水は RNA 実験に多く用いられているため、MESA の希釈にもこの精製水を用いることをお勧めします。

 SSC、SSPE は Southern hybridization に使用する緩衝液です。 Southern hybridization は1975年に Southern によって確立された方法で、アガロースゲルで泳動した DNA 断片をニトロセルロース膜などに吸着させます。プローブを用いて、プローブと同一もしくは類似の塩基配列をもつ部位を同定する方法で、現在、汎用されている方法の一つです。

 TE、TNE は電気泳動のゲルや動物組織、細胞より DNA を抽出、精製するのに用いられます。この DNA の抽出、精製は、DNA ライブラリー作成や、より良い Southern hybridization を行うためには、高純度かつ長い DNA を必要とします。しかし、長鎖の DNA は物理学的にも切断されるので取り扱いは慎重に行って下さい。

コード番号品名容量価格(\)
344-0749110 x MESA
(0.4M MOPS, pH7.0, 0.1M Sodium acetate, 10mM EDTA)
1L11,800
347-0750110 x TAE
(0.4M Tris-acetate, pH8.3, 10mM EDTA)
1L9,800
344-0751110 x TBE
(0.89M Tris-borate, pH8.3, 20mM EDTA)
1L9,800
341-0752110 x TPE
(0.8M Tris-phosphate, pH8.0, 20mM EDTA)
1L9,800
344-0755510 x TE
(0.1M Tris-HCl, pH8.0, 10mM EDTA)
500ml7,900
241-0756510 x TNE
(0.1M Tris-HCl, pH8.0, 1.0M Sodium chloride, 10mM EDTA)
500ml7,900
340-0753520 x SSC
(0.3M Sodium citrate, 3.0M Sodium chloride)
500ml8,600
347-0754520 x SSPE
(0.2M phosphate buffer, pH7.4, 2.98M sodium chloride, 0.02M EDTA)
500ml8,600
348-075751M Tris-HCl
(pH8.00)
500ml7,900
347-074810.5M EDTA
(0.5M EDTA, pH8.0)
1L9,800