新製品

新規ジチオール化合物

BMC

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〈特長〉

・重金属のキレート剤です。
・タンパク質のリフォールディング剤です。

 BMCは1986年Kasinaら1)によって報告されたテクネチウム (99mTc)のキレート剤で、腎尿細管の機能解析に有用であること が示されています。彼等は、種々の類似ジチオール化合物を合成 し、それぞれの99mTcキレートをマウスに注入した時の、様々な器 官への分布や、腎排泄の効率をBMCと比較しています。BMCは、 同じシクロヘキサン誘導体のcis型に比べ、肝臓への吸収は遅く、 血液中の保持時間は長いことが報告されています。
 また最近ではRainesら2) によって、誤って形成されたタンパク 質のジスルフィド結合を解き、正しい対を再形成するリフォール ディング反応を触媒することが報告されています3) 。BMCは細胞膜を透過した後、小胞体内でタンパク質のリフォールディングを 触媒すると考えられ、生体中でリフォールディングを担っている 酵素protein disulfide isomerase(PDI)と同様の触媒作用をもつことが分かりました。細胞培養系へ添加することによって組換 えタンパク質の発現量や活性を向上させることも可能です。また 低分子であるため安定であり、容易に系から除去することもでき ます。表1に、種々の溶媒に対するBMCの溶解性を示しています。

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参考文献および特許情報
1) S. Kasina, A. R. Fritzberg, D. L. Johnson and D. Eshima, J. Med. Chem., 29, 1933 - 1940 (1986).
2) K. J. Woycechowsky, K. D. Wittrup and R. T. Raines, Chemistry & Biology, 6, 871 - 879 (1999).
3) BMC を用いるリフォールディングの手法については,Wisconsin Alumni Research Foundation から用途特許が出願されています(US5910435/   特表平11-514017)。

*弊社からの購入は、上記特許実施を認めたものではございません。
 ご使用に際しては、ご注意下さい。

*本品は、試験・研究用途に限ります。

〈注意事項〉
DMSO溶解後は安定性が良くないため、溶媒としてのご使用をお 控え下さい。

品  名 容量  価格(¥)

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