各種動物への免疫後に得られる腹水や血清などにはイムノグロブリンG(IgG)の他に、アルブミンなどのタンパク質が多く含まれており、一般的に硫安塩析法、ゲル濾過法、イオン交換クロマト法、あるいはプロテインA/Gクロマト法などによりIgG分画へと精製されます。
IgG Purification Kit - A及びIgG Purification Kit - Gは、各種動物のIgGを単離、精製するためのキットです。キットにはプロテインAまたはプロテインG固定化ゲル、および各種緩衝液が含まれており、わずか30分でIgGを高純度、高回収率で精製することができます。プロテインA/G固定化の担体としてはシリカゲルを採用しています。遠心後のプロテインA/G固定化ゲル上の残液量はごく少量であり、プロテインA/Gへの抗体結合後のゲル洗浄操作によって、プロテインA/G未結合の物質を完全に除去することができます。また、プロテインA/Gへ結合したIgGは溶出時の酸性条件下に長時間さらすことなく素早い溶出操作を行うことで、IgGの活性低下を最小限に抑えることができます。
本キットは1回の精製につき50 μlの腹水や血清、200 μg程度のIgGの精製が可能です。
なお、プロテインA及びプロテインGに対するIgGの親和性は動物種により異なりますので、Table1を参考にご選択ください。
Table 1 血清50 μlからのIgG回収量(280 nmの吸光度から算出) |
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<特長>
・ 精製操作は約30分で完了
・ 高純度・高回収率
・ 1回につき50 μlの血清や腹水、200 μgの程度の抗体精製が可能
・ プロテインA/G固定化ゲルは約10回の再利用が可能
・ 小社ラベリングキットシリーズに適した量の抗体精製が可能
<キット内容>
・ Protein A pack(またはProtein G pack) 1 pack
・ Washing Buffer 13 ml× 1
・ Elution Buffer 1.8 ml× 1
・ Catching Buffer 1 ml×1
<本キット以外に必要なもの>
・ 200 μlマイクロピペッター ・ マイクロチューブ
・ 遠心機(マイクロチューブ用) ・ ボルテックスミキサー
<操作法>
例)IgG Purification Kit - Aの場合
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IgGを含む試料溶液とWashing Bufferの混合溶液をプロテインA 固定化ゲルに加え、プロテインAへIgGを吸着させる。 |
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遠心によりプロテインA未結合物質を除去する。 |
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Washing Bufferを加え、遠心し、プロテインA未結合物質を完全に洗浄除去する。 |
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Elution Bufferを加えた後、遠心によりIgGを溶出させる。 |
品名 | 容量 | 本体価格(¥) | メーカーコード |
IgG Purification Kit - A | 1 set | 21,000 | AP01 |
IgG Purification Kit - G | 1 set | 21,000 | AP02 |