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はじめに

本キットは、浴槽水、プールなどに殺菌目的で使用される塩素系消毒剤の遊離残留塩素の濃度を測定するための製品です。

特長

- 溶液調製が不要です。
- 0~2 ppmまでの濃度域の遊離残留塩素濃度を測定できます。
- 試薬溶液を添加した直後に測定できます。
- 結合残留塩素の影響が極めて少ない試薬です。

ご注意

  • 本キットは小児の手の届かない場所に保管してください。
  • 本キットの溶液が、手、腕など体に触れないようにご注意ください。誤って触れた場合は直ちに水で洗い流してください。
    また、誤って飲み込んだ場合は口をよくすすぎ、気分が悪い時は医師の診断/ 手当を受けてください。
    眼に入った場合は、水で数分間注意深く洗い、眼の刺激が続く時は、医師の診断/ 手当を受けてください。
  • 検水調整液には酢酸溶液を使用しています。詳しい化学的性質や取扱の注意点に関しては、弊社ホームページに掲載しているSDS をご参照ください。
  • 試験管や色調比色計は乱暴に取り扱わないでください。
  • 色調比色板の交換や内部の洗浄が必要な場合を除いて、色調比色計はむやみに分解しないでください。
  • 本品は試験用です。医薬品ではありません。

保管条件

  • 本キットは直射日光を避け、涼しいところ(25℃以下)に保管してください。
  • 容器変形の恐れがあります。高温多湿となる車中やボイラー室等に放置しないでください。
  • 購入後、6 ヶ月以内にご使用ください。

キット内容

色素液 (青キャップ点眼瓶) 1 本 (写真A)
検水調整液 (白キャップ点眼瓶) 1 本 (写真B)
色調比色計 1 式 (写真C)
試験管 2 本 (写真D)
スポイド 1 本 (写真E)
高温用色調比色板(30 ~ 35℃) 1 本 (写真F)
  • 色調比色計には標準色調比色板(25℃以下)が装着されております。浴槽水など温度が高い検水を測定する場合は、高温用色調比色板につけかえて、ご使用ください。

関連製品

キットに添付されている試薬溶液を使い切った後は、こちらの製品をご利用ください。

補充製品名 容量 メーカーコード
残留塩素測定試薬 -SBT 法 100 回用 ZK01-60
500 回用
色素液 100 ml ZK01-70
検水調整液 200 ml ZK01-80

 

残留塩素測定試薬-SBT 法 100 回用, 500 回用:ZK01-60

100 回用は、色素液(約5 ml: 写真A)と検水調整液(約10 ml: 写真B)が1 本ずつ入ったセットです。
500 回用は、色素液(約25 ml)と検水調整液(約50 ml)が、大きめの点眼瓶に1 本ずつ入ったセットです。

 

色素液 100 ml:ZK01-70

詰め替え用です。空になった点眼瓶(青キャップ)に移してお使いください。検水調整液(ZK01-80) と併用して、2000回測定できます。

 

検水調整液 200 ml:ZK01-80

詰め替え用です。空になった点眼瓶(白キャップ)に移してお使いください。色素液(ZK01-70) と併用して、2000 回測定できます。

色調比色板のつけかえ

温度が高い検水を測定する場合、色調比色板をつけかえます。

  • つけかえる際には、けがをしないようにご注意ください


色調比色計には、標準色調比色板がセットされています。


標準色調比色板を矢印の方向に引っ張り、比色計から取り外します。


(上方向から見たところ)


(横方向から見たところ)

高温用色調比色板を矢印の方向にカチッと音がするまで差し込みます。


高温用色調比色板につけかえ完了です。

 

操作方法

 1  2 本の試験管それぞれに、白線まで検水(浴槽水、プール水など)を入れる。水位の調整は添付のスポイドで行ってください。

 2  1 つの試験管の検水に検水調整液(白キャップ)を2 滴加え、軽く振り混ぜる(振り混ぜずに次の操作に進んだ場合、発色しない場合があります)。

 3  色素液(青キャップ)を1 滴加え軽く振り混ぜる(残留塩素が含まれている場合、直ちに青緑色の溶液となります)。

 4  色調比色計の向かって左側に検水だけが入った試験管を、右側に検水調整液、色素液を入れた検水の試験管を入れる。

 5  色素液(青キャップ)を1 滴加え軽く振り混ぜる(残留塩素が含まれている場合、直ちに青緑色の溶液となります)。

 6  色調比色板のポイントが指す数値を読む(この数値が検水に含まれる遊離残留塩素濃度で、ppm 表示となります)。

 

  • 検水温度が高い場合、色が変化し判別しづらくなります。検水温度により比色板(標準4 ~ 25℃、高温30 ~ 35℃)を使い分けてください。
  • 検水調整液、色素液は誤って多く加えても、測定には問題ありません。
  • 色調比色板を使って比色する際は、蛍光灯などの灯りにかざして行ってください。
  • 使用後の試験管は水で洗浄して保管してください。

Q & A

消毒剤を入れた検水で、色素液を加えても色がつかないのですが…?

  1. 検水調整液を添加していない、または不足している可能性があります。
    検水調整液を添加、または追加して測定してください。
    注)温泉水では、泉質によって検水調整液と色素液を加えても色がつかない場合があります。
  2. 結合残留塩素の影響が考えられます。
    検水中にアミン成分(タンパク質など) が存在する場合、遊離残留塩素濃度はアミン成分と反応して、殺菌効果の低い結合残留塩素を生じます。SBT 法は、結合残留塩素と色素の反応は極めて低いため、正確な遊離残留塩素の値を示します。目的の遊離残留塩素濃度になるように消毒剤の量を調整してください。
  3. 検水中に色素と遊離残留塩素との反応を阻害する物質が含まれている可能性があります。
    NaCl を含む水(海水など) の場合、反応が阻害されて色がつき難くなります。この他、鉄イオン(Fe2+, Fe3+) を含む水は反応を阻害することが確認されています。

試薬を加えた直後、暗緑~暗茶色になり、すぐに色が消える、または黄色に変化するのですが…?

検水中の遊離残留塩素濃度が高すぎます。SBT 法では、遊離残留塩素濃度が約30 ppm を超えると、色調比色板とは異なる色に変色したり、あるいは色の消失が起こります。残留塩素を含まない水(沸騰させた水道水や予め遊離残留塩素を含まないことを確認した源泉水など) で希釈して、遊離残留塩素濃度を2 ppm 以下として測定してください。

窒素化合物を含む水は測定することができますか?

亜硝酸性窒素を含む水では、検水中に遊離残留塩素が存在しなくてもSBT が反応して色がつくため使用できません。一方、硝酸性窒素あるいはアンモニア性窒素を含む水では、SBT の反応に影響を与えません。

ZK01-50: 残留塩素測定キット-SBT法
Revised Nov., 27, 2023