TOPO

溶媒抽出用試薬―関連試薬
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製品コードT024 TOPO
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CAS番号78-50-2
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化学名Tri-n-octylphosphine oxide
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分子式・分子量C24H51OP=386.63
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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25 g | ¥19,400 | 346-02772 |
性質
高純度品は融点60℃を示すが、普通市販品は融点50~53℃、沸点200℃(13.3 Pa)の白色結晶粉末。室温が高いと半溶融状態となるので冷所保存が望ましい。水には溶けないが、シクロヘキサン(35.6 g/100 mL、25℃)にはよく溶ける。金属との反応性が鋭敏なので、金属さじの使用はさけるべきである。TOPOは配位不飽和キレートと付加物を生成して溶媒効果を高めるため相乗効果(Synergistic effect)があり、希土類、アクチノイドなどの他、多くの金属の抽出に用いることができる。例えば、酸性溶液から M(TOPO)XLYAZ(但し、M:金属、L:配位子、A:アニオン)の組成として抽出されることが明らかにされ、その主な組合せを表にまとめた。
技術情報
応用可能な金属
抽出試薬として:Al, Au, Co, Cr, Fe, Hf, Re, Ti, UO22+, V, Zr, 希土類, アクチノイド
応用例
(1)超ウラン元素
Puは6~7 mol/L硝酸、9~10 mol/L塩酸溶液からよく抽出され、Am, Cu, Cfは塩酸からは抽出されにくいが、硝酸からはよく抽出できる。
(2)希土類
希土類はTTA共存下、可視部に鋭敏な吸収を示し、各希土類間でかなり異なる性質を持つため、ppb単位の希土類の選択的、抽出比色定量法として有望である。
相乗効果を利用した抽出分離定量法
溶解例
1 g/ 100 mL(ベンゼン)
参考文献
1) 本浄高治, "溶媒抽出 -協同効果の利用-", ぶんせき, 1980, 800.
2) R. Y. Xie and G. D. Christian, "Lithium Ion-selective Electrodes Containing TOPO: Determination of Serum Lithium by Flow Injection Analysis", Analyst, 1987, 112, 61.
3) S. Tsurubou, T. Sakai, S. Kihara and M. Matsui, "Liquid-liquid Extraction of Cinchona Alkaloids by Using Some Metal Complexes of Optically Pure Usnic Acids", Anal. Chim. Acta, 1991, 248, 501.