05 細胞染色用色素

MT-1 MitoMP Detection Kit

MT-1 MitoMP Detection Kit

MT-1ミトコンドリア膜電位検出キット

  • 生細胞で使用できる、染色後に固定化できる
  • ミトコンドリア膜電位のモニタリングができる
  • ミトコンドリア膜電位の変化を高感度に検出できる
  • 製品コード
    MT13  MT-1 MitoMP Detection Kit
容 量 本体価格
1 set ¥28,000

<使用回数の目安> 1 set あたり、35 mm dish 30 枚

キット内容
1 set MT-1 Dye
Imaging Buffer (10x)
20 μl ×3本
11 ml ×1本

性質

ミトコンドリアは酸素を利用しATPを合成することで細胞に必要なエネルギーを産出しており、重要なオルガネラの一つです1)。ミトコンドリア活性の低下や機能障害は、癌や老化、アルツハイマー病やパーキンソン病等の神経変性疾患などと密接にかかわることが知られています2), 3)。そのため、ミトコンドリア活性の指標の一つとしてよく用いられているミトコンドリア膜電位はミトコンドリア関連疾患の有望なターゲットとして広く研究されています。

 

参考文献
1) K. F. Ferri, et al., J. Exp. Med., 2000, 192, 1081.
2) N. Matsuda, et al., J. Cell Biol., 2010, 189, 211.
3) J. L. Wang, et al., PNAS, 2000, 97, 7124.

 

技術情報

従来試薬の3つの課題を解決

ミトコンドリア膜電位を観察する際、JC-1やTMRE、TMRMが使用されていますが、PFA固定不可、光退色などの試薬特性により、データの再現性に課題がありました。MT-1 MitoMP Detection Kitは、これらの課題を克服したミトコンドリア膜電位の検出キットです。
さらに、本キットに含まれる Imaging Bufferにより、蛍光バックグラウンドと細胞へのダメージを抑えた状態で観察することができます。

① 固定化後も観察が可能

僅かな細胞状態の変化によりミトコンドリア膜電位は変動するため、データの再現性取得には細心の注意が必要でした。汎用のミトコンドリア膜電位検出試薬(JC-1、TMRE)は、細胞を固定化処理すると蛍光が失われるため、生細胞を用いた迅速な測定が必要でした。
MT-1 は、染色後のPFA固定化操作を行っても蛍光が保持されるため、再現性の高い実験を行う事が可能です。

検出条件
Ex: 530-560 nm, Em: 570-640 nm
スケールバー: 100 μm
細胞:HeLa細胞
 

② モニタリングが可能

薬剤刺激を行っていないコントロール細胞を各試薬で染色し、蛍光強度の変化を確認しました。結果、JC-1やTMREは染色から約10分程で蛍光強度が低下し、MT-1は一定に蛍光強度を保ちました。

検出条件
Ex: 530-560 nm, Em: 570-640 nm
スケールバー:100 µm
細胞:HeLa細胞

③ 高感度検出が可能

わずかなミトコンドリア膜電位の変化は、JC-1では検出困難なケースがあり、その際にTMREが用いられてきました。MT-1はTMREと同等の検出感度を実現しています。

検出条件
Ex: 530-560 nm, Em: 570-640 nm
細胞:HeLa細胞

各試薬との比較

  実績 固定化 感度 モニタリング 装置の対応 検出
JC-1 × × 緑 Ex  :450-490 nm
  Em:500-550 nm
赤 Ex  :530-560 nm
  Em:570-640 nm
MT-1
本製品
赤 Ex  :530-560 nm
  Em:570-640 nm
TMRE × × 赤 Ex  :530-560 nm
  Em:570-640 nm

操作の流れ

実験例:脱分極による評価例

HeLa 細胞を脱分極剤であるcarbonylcyanide-p-trifluoromethoxyphenylhydrazone(FCCP)にて処理し、本キットで膜電位の変化をタイムラプス観察しました。
結果、FCCP で処理した細胞はミトコンドリア膜電位が低下する様子を確認できました。

実験例:アポトーシス誘導時のミトコンドリア膜電位変化

あらかじめMT-1で染色したHL60細胞にEtoposideを添加してアポトーシスを誘導したのち、Annexin V, FITC Conjugate と共染色してフローサイトメトリーで解析しました。
結果、Annexin V-FITC由来の蛍光強度変化(緑色蛍光強度の増加)からアポトーシスの進行と、MT-1由来の蛍光強度変化(赤色蛍光強度の低下)からミトコンドリア膜電位の変化が確認されました。

検出条件
Annexin V-FITC(緑): Ex. 488 nm / Em. 500 - 560 nm
ミトコンドリア膜電位(MT-1、赤):Ex 488 nm / Em 564-604 nm

よくある質問

Q

タイムラプスイメージングする場合の注意点はありますか?

A

注意点として、励起光を最大限に抑え、検出感度を上げた上でご撮影ください。
細胞への断続的な励起光の照射は、細胞へのダメージと蛍光色素の分解を引き起こす可能性がありますので、インターバルの時間などをご検討ください。

Q

本品で染色後、細胞の固定化は可能ですか?

A

染色後、4% PFAで細胞を固定化できますが、膜透過処理は色素が漏れ出す原因となるためできません。

Q

細胞を固定化後に染色することは可能ですか?

A

ミトコンドリア膜電位に依存してミトコンドリアに集積するため、固定化後の染色はできません。

Q

蛍光強度を比較する場合のポジティブコントロールになる実験例はありますか?

A

ポジティブコントロールとして、取扱説明書にFCCP(carbonylcyanide-p-trifluoromethoxyphenylhydrazone)を用いた実験例を掲載しています。

Q

染色条件を検討する場合、MT-1 Dyeはどれくらいの濃度で使用すればよいですか?

A

MT-1 Dyeの濃度は1000倍希釈での使用を推奨しておりますが、染色条件を最適化される場合は以下をご参考ください。
 <蛍光強度が弱い場合>
  500~1,000倍希釈の間でご検討ください。
 <非特異吸着がみられる場合>
  1,000~2,000倍希釈の間でご検討ください。

Q

MT-1 working solutionの調製にバッファーは使用できますか?

A

Hanks’ HEPES やHBSSが使用可能です。また、10 % FBS含有MEM、RPMI、MEMを用いて調製することもできます。

Q

MT-1 working solutionの添加後、洗浄操作を行わずに観察できますか?

A

染色後は未洗浄でも観察可能ですが、未洗浄での長時間観察は細胞毒性を生じる可能性があるため、お勧めしません。
上澄みを除いて、ご使用の培地へ置換することをお勧めします。

Q

MT-1で染色後の洗浄には、HBSSの代わりにPBSを使用できますか?

A

細胞へのダメージを軽減するため、HBSSの使用を推奨しております。
HBSSがお手元にない場合は培地での洗浄をお勧めします。

取扱条件

取扱条件
1.危険物第4類 第3石油類 危険等級Ⅲ, 2.火気厳禁 3.保存方法:冷凍,遮光
危険・有害
シンボルマーク
感嘆符
お問い合わせ
価格

製品分類一覧

分類一覧から探す

お探しの検索ワードを入力してください