本論文では、リソソームタンパク質であるプロサポシン(PSAP)の欠損によって脂質代謝とスフィンゴ糖脂質分解が阻害されると、老化の特徴であるリポフスチンが形成されることを明らかにした。これにより鉄の蓄積が引き起され活性酸素種(ROS)の発生に繋がり、フェロトーシスが誘発される。興味深いことに、PSAP欠損は神経細胞でのみこのような劇的な表現型を引き起こし、他の細胞種では起こらないことがわかった。 |
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Genome-wide CRISPRi/a screens in human neurons link lysosomal failure to ferroptosis |
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アプリケーションデータ | |
ミトコンドリアのROSと細胞内Fe2+によるリソソーム機能の同時検出 |
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リソソーム機能とミトコンドリアのROS
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エラスチンによるフェロトーシスの誘導エラスチンは、シスチン・トランスポーター(xCT)を阻害することにより、GSHの原料であるシスチンの取り込みを阻害する。このGSH量の減少によって、ROSが除去されず過酸化脂質が蓄積し、フェロトーシスが誘導されることが知られている。エラスチンで処理したA549細胞を用いて、細胞内Fe2+、ROS、過酸化脂質、グルタチオン、細胞外へのグルタミン酸放出、シスチン取り込みを測定した。その結果、エラスチンによるxCTの抑制が観察され、シスチンの取り込みとグルタミン酸の放出が減少した。さらに、エラスチン処理により細胞内のグルタチオンが減少し、細胞内のFe2+、ROS、過酸化脂質が増加した。
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