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本論文は、肝臓に蓄積するp21⁺Trem2⁺老化マクロファージが加齢に伴って体内で進行する微細な炎症(慢性炎症)や機能障害の原因であると明らかにした。
実験では、マウスおよびヒトのマクロファージを用いて、DNA損傷やコレステロールの負荷を受けた老化細胞を解析した。その結果、細胞周期を停止させるp21と受容体タンパク質TREM2を発現する老化マクロファージの存在を突き止めた。老化マクロファージは、ミトコンドリアDNAの細胞質への放出によりcGAS-STING経路を活性化し、I型インターフェロンを介して炎症性物質を放出する。また、DNA損傷に加え、過剰なコレステロールの蓄積はマクロファージの老化を促進する。研究者は、老齢マウスやヒトの肝硬変組織、代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)のモデルマウスで老化マクロファージの蓄積を確認した。そこで、低分子阻害薬ABT-263を用いて老化マクロファージを選択的に除去した結果、肝臓の炎症抑制に加え、脂肪肝が改善した。
これらの知見は、老化マクロファージへの介入が肝疾患や老化関連疾患の治療に寄与する可能性を示唆している。
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p21+TREM2+ senescent macrophages fuel inflammaging and metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease
論文へのアクセスはこちら: Salladay-Perez, I.A. et al, Nat Aging (2026)
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注目ポイント
・p21とTREM2を発現する老化マクロファージの存在を突き止めた。
・老化マクロファージはミトコンドリアDNAの細胞質への放出によりI型インターフェロンを介して炎症性物質を放出する。
・老化したマクロファージを選択的に排除するABT-263を投与すると肝臓の炎症と脂質代謝が改善した。
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| 関連製品 |
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| アプリケーションデータ |
固定化細胞を用いた脂肪滴染色と細胞老化アッセイ(イメージング)
Doxorubicin処理により老化誘導したA549細胞(DOX)と通常細胞(CTRL)を用いて、老化細胞の脂肪滴蓄積をイメージング解析しました。老化マーカーとしてSA-β-GalをCellular Senescence Detection Kit - SPiDER Blue, 脂肪滴をLipi-Deep Redで検出しました。その結果、 SA-β-Gal陽性の老化細胞において、Lipi-Deep Redのシグナルが増加したことから老化細胞での脂肪滴蓄積を共染色により検出することができました。

<検出条件>
SPiDE Blue 検出波長: 405 nm (Ex), 400–550 nm (Em), 1.0%, 600V
Lipi-Deep Red 検出波長: 633 nm (Ex), 650–700 nm (Em), 1.0%, 650V
<操作>
*事前に、通常培地で培養した細胞 (CTRL) と、DOX 処理 (0.2 μM DOX 3 days → 通常培地 3 days) した細胞 (DOX) を準備した
1. A549 細胞をμ-slide 8 well plate (ibidi 社) に播種し、37℃ CO2 インキュベーターで一晩培養した。(1 x 105 cells/ml の細胞懸濁液を200 µl 入れた)
2. 上澄みを取り除き、PBS で1回洗浄後、4% パラホルムアルデヒド(PFA) / PBS 溶液を添加し、室温で30 分間固定化した。
3. 上澄みを取り除き、細胞をPBS で1 回洗浄した。
4. Assya bufferで調製した15 μM SPiDER Blue + 0.1 µM Lipi-Deep Red を添加し、 37℃で30 分間インキュベートした。
*5% CO2 インキュベーターは使用しない
5. 上澄みを取り除き、PBS で1 回洗浄後、PBS を200 µl添加し共焦点レーザー顕微鏡 (60 倍率) で観察した。
<使用製品>
細胞老化の検出:Cellular Senescence Detection Kit - SPiDER Blue
脂肪滴の検出:Lipi-Deep Red
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